千里丘駅直結の阪急オアシス2階にある「囲碁サロン千里丘」。店主でありプロ棋士である白石さんの明るい笑顔と温かい人柄が、このサロンの心地よい雰囲気を作り出しています。地域の人々が囲碁を通じて集い、楽しい時間を共有する場所となっています。白石さんは、囲碁の奥深さと楽しさを伝えるだけでなく、サロンの未来についても熱く語ってくださいました。
白石さんが囲碁と出会ったのはご家族の影響でした。白石さんの父親も囲碁のプロ棋士であり、幼い頃から囲碁は生活の一部でした。「父が囲碁を愛し、その影響で私も自然と囲碁の世界に入りました」と語る白石さん。その家庭環境が、彼女をプロ棋士へと導いたのです。

長年にわたりプロとして活躍した後、地域社会で囲碁を広めたいという思いが強まりました。そして、生まれ育った摂津市で「囲碁サロン千里丘」を開設することを決意しました。「どうしても地元の摂津市で始めたかった。ここで多くの方に囲碁を楽しんでもらいたいという思いが強かったんです」と、地元への愛着を語ります。
「囲碁サロン千里丘」は、店主の白石さんがこだわりを持って作り上げたサロンです。まず注目すべきは、バリアフリー対応への徹底した配慮です。囲碁を楽しむ方々の多くは高齢者ですが、バリアフリー設備が整っているサロンはまだ少ないのが現状です。

白石さんは、「囲碁を楽しむ方々の年齢層が高くなる中で、バリアフリーは必須だと感じています」と語り、誰もが快適に利用できる環境を目指してきました。その結果、2度の移転を経て、現在の場所に落ち着いたのです。現在のサロンは、千里丘駅直結の阪急オアシス内にあるため、雨の日でも濡れずにアクセス可能です。さらに、地下駐車場からエレベーターで直通となっており、車椅子利用者も安心して来店できます。さらに、女性目線で作られた清潔で居心地の良い空間や、阪急オアシスの清潔なお手洗いを利用するので、女性のお客様も安心してご利用いただけます。

対局後には、リラックスできるようにお茶やお水が提供されており、白石さんの温かいおもてなしが感じられます。「時にはお客様からの差し入れもあり、皆さんで楽しい時間を過ごしています」と白石さんが語るように、このサロンはアットホームで温かい雰囲気が特徴です。
囲碁サロン千里丘は地域の高齢者が主に利用するサロンですが、若い世代や初心者にも門戸を広げています。

毎週日曜日には、小学生から中学生を対象とした子ども向けの囲碁教室が開催され、幅広い年齢層が囲碁を学んでいます。白石さんは「囲碁は子どもたちにとって、数字に強くなり、考える力を養います」と語ります。囲碁を通じて礼儀作法も教えています。勝っても驕らず、負けても怒らない心構えを育て、相手への感謝の気持ちを大切にする精神を子どもたちに伝えることで、心の成長も促しています。

白石さんは、「囲碁は競技であり、遊びでもあり、人と人を繋ぐもの」だと強調します。聴覚障がい者の交流会も定期的に開催し、視覚障がい者の方へは特別な碁盤や将棋盤も用意されており、どなたでも気軽に挑戦できる環境が整っています。
囲碁サロン千里丘では、最新技術を取り入れた囲碁体験も提供しています。それが、AIロボットとの対局です。このロボットは9×9の盤から、19×19の本格的な盤まで対応し、アームを使って石を置く姿は非常にユニークです。

「若い人たちは特にこのAIロボットに興味を持ってくれます。常連のお客様はあまり興味がないようですが、子どもたちはこのロボットと対局するのが大好きです」と、白石さんは笑います。ロボットとの対局は、囲碁の練習だけでなく、技術の進歩を体感できる貴重な機会でもあります。また、視覚障がい者の方でも、工夫をするとロボットを使って囲碁を楽しむことができます。
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